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2012年1月5日木曜日

2012年1月3日の初夢


あまりに気まぐれに走る相手には、正直いって当惑させられる。
例えば、向かい風がキツくてペースが上がらないと言うから前に出て風除けになっても、そうしたらそうしたでわざとのようにペースを落として、まるで歩道を徐行するみたいな舐めた速度で走ったりされると正直いってひどく腹が立つ。交差点で安全を確認して先行した際にすぐ後ろで止まって左右確認をしている姿を見た時には、ああ、ついてくると言ったのは嘘だったんだな、もう二度と一緒に走りたくないなと思うことだってあるだろう。
そうなると、もういい置いていこう、いやなら勝手に帰ればいいと本気で思うかもしれない。
そんな時に実際にダッシュしてしばらく先行してちょっと判りにくい分岐まできてしまったとしよう。置いていくならそのまま行けばいいのに、待てど暮らせど追いついてこなければ、ああ、やっぱり怒って帰ったんだなあと思うのかもしれない。そう思うと、さっきまでの怒りが、追いかけなきゃ、帰るなら一緒に帰ってあげなきゃってしおらしい気持ちに変わって、結局引き返すんだろうな。すると「ごめん、ごめん」と悪びれることなく舌を出しながら追いついてきたりして「ほら見て、このカラフルなマンホール!」と、ひとの気も知らずに撮影してきたデジカメ画像を呑気に見せてこられたとしたらどうする。これまでなら、ちょっとでも置いていこうものなら怒髪天を抜いていたのに、いったいなんだこの態度の変わりようは?って思うんじゃないだろうか。
しかもだ、再び走りだすと、それまでが嘘のようにペースが安定していて、なんだこれはと驚かされることだってあるだろう。しばらくそうやって巡航を続けていると、もう一度千切ってみたらどうなるんだろうと試してみたくなったりして。そこで、ちょっとした坂に差しかかった時に再び逃げを打ってみると、姿が小さくなるのにさっきよりも時間がかかっても、程なく後方の視界から消えることになるだろう。意地悪にも脇道に身を隠してやり過ごしてみることにしたりして、思ったよりずっと早く追いついてきたりして、隠れているこちらにはまったく気づかずに抜いていったりして。そして、そんな時に限って、どうせあっけなく追いつくのだろうと思っても、10mの差を詰めるのにえらく難儀させられるって筋書きが待っていたりして。
こちらの存在に気づく気配がないまますぐ後ろをなんkmもついて走っていると、こちらがすぐ後ろにいるなんてぜんぜん知らないんだから好き勝手に走ればいいのに、その走りはとてもしっかりしたものだったりしてさ。それは、遥か前を走っている見えない誰かを追いかけているような走りに見えたりして。
結局、振り回されただけだったのだと気づくのにそんなに時間はかからないってオチが待ってるんだろうけどさ。それでも、なにかが変わったのかなあとおぼろげに考えてされられるって、そんなこともあるのかもしれんね。

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