tab

.

2012年5月29日火曜日

標高1,000mからの脱出…五家荘集合サイクリングに参加してきた・その3

五家荘集合サイクリングに参加した5月27日の話の続き。
集合場所の五家荘自然塾をあとにして、さあ、あとは帰るだけとなったわけだ。

選んだ道は、栴檀轟から氷川ダムの方へ下る県道52号を使うルート。南の方へぐるっと廻っていくことになるので距離は伸びるが、登ってきた二本杉峠から国道445号のウルトラ激坂を下るよりも勾配が緩く、いくらか楽だろうと考えてのことだ。


14:25に五家荘自然塾をあとにして、栴檀轟まで下るのだがが、路面の状態が悪く速度が出せず、距離4.5km、平均斜度3.5%の、笹越川沿いのこの下りに存外に時間を取られた。

県道52号に出て右折すると、すぐに栴檀轟に着く。ここで14:45だった。

栴檀轟には以前クルマで訪れたことがあったつもりだったのだが、その時は栴檀轟吊り橋までで滝には立ち寄らなかったのだとここに着いてみて初めて気がつき、せっかくだからちょっと立ち寄ってみようと考えた。というのも、滝壺までの遊歩道が、急だとはいえロードで通れなくはないと思えたからだ。

本来なら自転車での遊歩道の通行は不可だと思うが、なにしろひとっ子ひとりいないので、構わず下っていった。あほなことをやってると思う向きもあるだろうが、そういう性分なので仕方ない。


なんとか下っていくが、やはり途中からは階段だったorz
ここで、上がってきた方がいたので「まだけっこうありますか?」と問うと「すぐそこですよ」との答えが。自転車海苔のそれと同じで、こんな言葉は絶対に信じちゃだめだなんだと思った。

担いで少し下ると滝の姿が見えたので、今日はここまでにしておいてやろう!と引き返した。

当然階段は担いで登るが、足元がフラフラで下ったことを大いに後悔した。

登り返しは、恐ろしく急だった一箇所でほんの少し降りて押したものの、なんとかそのほとんどを乗車して上がることができた。
遊歩道入口付近で、五家荘自然塾で見かけたbiciclistaユーザーがご家族で立ち寄っているのに遭遇し「自然塾でお会いしましたよね」と、すれ違いざまに軽く会釈。

15分を費やしたプチ冒険が終了。
このあとは県道52号を、氷川ダム、ふれあいセンターいずみ方面に下る。下ると書いたが、これがイージーに問屋が卸してくれないわけで…
しかし、ここの自販機でアクエリアスを買おうとしてコインを受けつけなかったのには閉口した。

県道52号は栴檀轟からの4km弱が登り。勾配は7%ほどだったが、二本杉峠で使い終わっていた脚では、おいそれとは登らせてはくれなかったという、後半の罰ゲームの火蓋が切られた。

どうにか辿りついた笹越トンネルで峠を越えて、あとは県道159号までつづら折れをひたすら下る。

この下りがもう、なかなかの悪路でフラストレーション溜まりまくりの、罰ゲーム継続中。路面の荒れた箇所の方が多く、杉の落葉、ガレ、ザレなどの浮き石も多く、豪快ダウンヒルとはお世辞にも言えない。救いといえば、車両の通行がまったくないに等しいことだけか。


つづら折れの途中で、何度か眼下の谷底に同じ集落が見えたが、そこまで下るとはまさかに思わなかった。


笹越峠への登りで二本杉峠への途中の七郎次水源の水が尽きてしまい、下りとはいえ困ったなと思っていたら、途中に水場を見つけて助けられた。

ここで、ハイエースで下ってきた、あかモン理事長とあらモン事務局長に遭遇。「なにやってんですか?」って、どこをどう見ても水を汲んでいたわけなんですが…あらモン事務局長は行き帰りとも自走の予定だったらしいが、帰りにもルートを間違え、大金峰に登りかけて辛くもあかモンにピックアップされたらしいw
おふたりから気をつけて帰ってと声をかけられ、ひとも通わぬ秘境の道で、ほんのちょっとだけほっこりした。


さっき眼下に見えていた、標高500mちょっとの岩奥地区の集落まで下ってきたのが16:00前。棚田に囲まれた、絵に描いたような平家伝説の里だ。
しかしまだ、これから氷川ダムまで下って、そこから先が普段使っている帰り道って感じなのか…と思うと気が遠くなる。

更につづら折れを下って、県道159号との合流を八代方面への左に。


ようやく「熊本」を示す文字が現れる。ここを右に行くと、西の高野山といわれている霊場・釈迦院へ至るらしい。

標高270mほどに位置する、熊本県八代立農業高校泉分校の前を通る。
ここには、部活としてMTB部があり、かなり活発な活動が行われていて、友人知人の中にもその関係者がいく人かいる。なるほど、この環境なら、練習する場所にこと欠かないことだろう。

泉分校の少し先の右側にお地蔵さんがいる水場があったが、笹越峠の下りの水場の分がまだまだ残っていたので、ここはパス。


八代市立泉第二小学校と同泉中学校がある泉のメインストリートまでくると、標高は200mちょっととなって、下りらしい下りはここで終わる。

県道52号は、氷川沿いになると少し上りになってくる。

氷川ダムの近くまでくると、公衆便所があった。栴檀轟で済ませていたので、ここはパス。

氷川ダムは何度も訪れた場所だが、毎回堤頂から周りを眺めるばかりで、堤体正面からその全容を目にしたのは今回が初めてだった。

国道443号に出る氷川ダム入口の、八代市泉町下岳に着いたのが16:36。





ここでなにを思ったのか、ふれあいセンターいずみに登る国道443号を外れて、左手の旧道と思われる道に入ってみた。これが、遠回りしただけで、途中キツイ箇所もあって、結局ピークの手前のふれあいセンターいずみまでしか届かないことが判ってぎゃふん。今後も、素直に国道を通ろうっと。

八代市と美里町の境の峠で標高は、わずかに226m…
ここで16:43…あと1時間で帰れるのかな…

国道443をそのまま下って、17:10に甲佐で緑川沿いに出ると、なんてこったのキツイ向かい風…
巡航速度が30km/hを切り、25km/hを切り、しまいには20km/h出せなくなる…この期に及んで、いったいなんの罰ゲーム?…そう、きっと罰ゲームだったんだよ…
這々の体で、朝と同じめど町橋を渡り、国道266号、445号と素直に辿って、交通量が増える田井島交差点からはゆめタウンの方の裏道へ入り最後はシティ車の速度になって、帰り着いたのは18:30だった。
最後に、帰りは別々になったものの、この日同じ道を辿った友人の言葉を紹介しておく。
Googleマップの地図で薄茶色の部分は、高度1000m以上を意味してることを初めて知った。
改めて地図を見直すと五家荘自然塾、五家荘自然公園、五家荘平家の里などは、余程高い山々に囲まれている。
阿蘇では、中心部分と地蔵峠あたりに見られ、やっぱり自転車で苦しめられるわけだ。
それにしても、向坂山・国見岳・上福根山など、このあたりの山脈の方が、阿蘇より広いことにびっくりさせられる。
この日は、五家荘、五木村、そして宮崎の椎葉といった秘境と呼ばれる場所を抱える九州山地の懐の深さを改めて知るいい機会となった。そして、そこを更に知るには一筋縄ではないのだと感じた一日だった。
それにしても、なんの罰ゲームだったんだ…あ、あれか…

2 件のコメント:

  1. こちらでは初めてなので「はじめまして!」
    五家荘集合サイクリング、お疲れ様でした…

    同じコースを帰りましたけれど確かに向かい風でスピード出ませんでした…(+_+)
    でも五家荘は爽やかで気持ちいいところでしたね!

    地図を見るとホント山に囲まれているのがわかります…夏出かけて行ったら「罰度」もハンパないですね…
    どっかでお会いしたらよろしくです…

    返信削除
    返信
    1. ちょうど今朝ほどブログを拝見させていただいて、県道52号で登ったのか~そっちの方がやっぱりよかったな~と思わされたところでした。
      日曜は、お疲れさまでした。
      県道52号は、恐ろしく長くて下るのもひと苦労でしたが、そこを往復しての140kmほどの距離とはおみそれしました。
      あの日は平地は真夏日だったとかで、二本杉峠の登りでも汗が吹き出していましたが、標高700mぐらいからは気持ちのいい風が吹いてきて随分助けられました。
      そう、1,000m地帯は、本当に別天地でしたね。
      そこにサイクリストが思い思いに集まって、山里の美味しい食事と、くまモンとのふれあい…申し分ない一日でした。
      そのうち、ご一緒しましょう。

      削除