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2011年3月30日水曜日

鮮魚店にて

友人でもある日本料理店のご主人は、元々魚河岸でプロユースの魚の卸を行っていた方だ。彼は、長年に亘って日に数百の魚を扱ううちに、魚の良し悪しを見抜く目だけは肥えたと自信を持つに至ったという。
我々一般の消費者が店頭で魚を買おうとする際に何を決め手するかといえば、産地や価格…そう、タグを見て決めるしかない。この魚は脂が乗っていて旨そうだと思って買い求めても、見た目ほどにはそうでもなかったってことはしょっちゅうだ。
ご主人は、魚の形や身の付き具合、肌の色艶、張りなどを見て、旨い魚かどうか間違いなく見抜けるのだという。例え産地が同じで、同じ網にかかった魚でも、個別に味が違うのだという。
そりゃそうだろう。うちの猫の兄弟だって、色柄は似ているが、その個性は全く違う。それが人間たるや、どれほど違うことか…って話を、たまたま同席したご夫妻にしたら、妙に感心されてしまったwww
魚を見抜く目は、ただ単にそれを眺めていて身についたものではないだろう。何千、何万という魚を自身の手で捌いてきたからこそ成し得るものだろうと思う。
それが女性についてもそうであることは、カウンターの向こうにご主人と並んで立つ奥方を見れば明らかだった。

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