「ブログを書くまでがサイクリングです!」という言葉を
あるブログで目にして、そうか自分の先週末のサイクリングはまだ終わってなかったのかΣ(゚д゚lll)ガーン…と思って、痛い…いや、痛いのは怪我でだった…重い腰を上げて、再びサドルに跨ることにする。
4月15日に2012島原のRUNと題した仲間内のサイクルイベントが催され、それに参加してきた。
島原のRUNは自転車仲間のひとりが企画・運営して、2009年は初回の2月から3月4月と月イチペースで3回、2010年は2月の1回、2011年3月は雨天で中止…島原半島を一周、または半周と雲仙越えといった様々なルートが設定されて行われてきた。熊本からは熊本港からフェリーで島原港に渡ってってことになるが、SNSを通して知り合った参加者は複数の県に散らばっており、皆がそれぞれの方法で集まり、一緒に走ったのだという。
今回の参加者は9名…うち2名が長崎、福岡と鹿児島が各1名づつ、残りの5名の中でも熊本市以外からの者が1名という、これまでと変わらないグローバルな構成になった。
さて、前置きは置いといて、当日の話に入ろう。
前日にナリーくんが来熊したのが22:00。食事して、積もる話も早々に切り上げて、24:00には床に入って、28:45…つまり4:45にセットした目覚ましに起こされて、彼のバイクをクルマから降ろして、8kmほど先の
ねーさんとの待ち合わせ場所に向けて出発したのが5:20。前日ねーさんに6:00集合だよね?と確認すると、5:45だよ!って念を押されていたので当然そう行動したんだが、
ローソンL熊本島町店に着いてみても、その姿はなかった…まあ、すぐきましたが。
8kmほど先の
熊本港に向かう。
この道は初めてのナリーくんに、港まではひたすらまっすぐだから目一杯回していいからね♥って言ったら、ご覧の通りダッシュをかましたんだが…この時は長くは続かなかったなあ(´ε`;)ウーン
6:30集合の熊本港に5分前に到着したら、見送りの方も含めて既に皆さんお揃いでした…
早速、輪行の準備。
エンド金具を付けるタイプの輪行袋はちょっと面倒なんだよね、
matsuさん。
輪行の準備も終わって、7:00の出港を待つ。
熊本港から島原港までは、高速船の熊本フェリー・オーシャンアローを使うと30分の所要時間だが、生憎と4月9日から20日はそれが定期ドック入りで全便運休ってことで、この日は出港が30分早く所要時間が1時間と倍かかる
九商フェリーへの乗船とあいなった。
出港10分前になって乗船案内のアナウンスが流れたので、輪行袋に詰めた自転車を抱えて、ターミナルビル内から連絡通路を経由して乗船する。
フェリーには自転車を含む二輪車の積載が可能だが、そのスペースは限られているし、オーシャンアローが運休の間は利用が集中するだろう、積めなければ\(^o^)/オワタになるから、参加者数が少なくない今回はハナから輪行袋が必須だとしていたのだ。
折角早起きしたのに…残念なことに、
このひとは今日も見送り…アリガトンテンチョ!
長い連絡通路を通って、フェリーくまもとに乗船する。
848総トン、全長56.5m、幅13.5m、出力3,400馬力、航海速力14ノット、旅客定員600名で、神田造船所川尻建造のこの平水区域用フェリーは、1996年7月の竣工と船舶としてはまだまだ新しい部類だろう。
1989年2月竣工のフェリーあそも交互に運行されているが、今回は、行きも帰りも同じフェリーくまもとだった。
後部デッキの片隅に、全員の輪行袋をまとめて置く。
金峰山が霞んでいく…
そう、この時間には、すっきりしない空模様だったんだ。
始発の朝早い便だからか、客室はまばらだった。
雲仙岳が眼前に近づいてくる頃には、晴れ間も広がってすっかり明るくなっていた。
実は…このフェリーの乗船中に転倒して腰を強打してしまったんだ…
濡れたデッキをクリートの足下でうろついていたら、両足が同時に滑って、揃えたままの足が宙に高く持ち上がって、受け身もなにもできないままに1mの落差で腰から床に落ちてしまった。あまりの痛さに、転倒したままの姿勢で1分以上悶絶していた。
その強烈な痛さから脊柱から落ちたのかと思ったが、右広背筋の下部に面で当たったようで、素人目にだが骨への影響はないようだった。
ヘルメットを脱いでいた後頭部から落ちなかっただけましだったのだといい方に考えてみたものの、痛みは簡単には去ってはくれない。
あのー…これから100kmほど自転車に乗るんですけどー
8:00に島原外港に着いて、下船。
またもや長い連絡通路を歩かされてコンコースへ降りてターミナルビルの外に出るのだが、傷めた腰で輪行袋に入った自転車を運ぶのは正直言って骨が折れた…打ち身だけで、恐らく骨折はしてないだろうけどw
ターミナルの正面には、この日初めてご一緒するまめまめママとそのご主人のまめまめパパがすでにお待ちかねだった。
彼女は長崎市から車載での参加。うん、この日はまめまめちゃんがナビを務めるサポートカーの伴走があるのだ。
自転車を組み立てて、予定通りの8:20に島原港を出発。
ロードバイクに跨がってみると、幸いなことに大きな痛みを感じなかった。それでも、この日はカメさんチーム入り決定だぬ。
出発したものの、まずはコンビニに寄ろうってことで、すぐ近くの
ファミリーマート島原港店に移動。
と、その前に、わっk氏がすでにこの付近に到着してるとの情報が…
あっ、いたっ!ファミマのすぐ前にw
長洲港から有明フェリーを使って多比良港へ渡り、そこから15kmほどの距離を自走してきた彼と、無事に合流できた。
ここでまったりと20分もの時間を費やす。まあ…この日のスケジュールには余裕を持たせてあるから平気だろうと。
8:41分になって、あらためて出発。
すぐに緩い登りに入って、フェリーから見えたふたつのアーチ橋の山側の方を越えていく。
この水無大橋は、1990年から始まった普賢岳の火山活動によって翌年1991年に土石流の被害に見舞われた水無川にかかるもので、土石流によって流失した水無橋に代わって1999年に架橋された橋長325mのアーチ橋だ。
食事処…トワ?トク?トリ?
大きな不動像が立つ龍照寺の辺りから始まる本格的な登攀に入ったのが9:09頃。このあと6%ほどの勾配ががしばらく続くが、これぐらいの傾斜ならば余裕を持って登れる。
この国道57号雲仙道路は、島原側からだと交通量も少なく、のんびり登れてとてもいい道だと感じた。
龍照寺から5.5km登って、島原港から12kmほどの俵石展望所に9:42に到着。
まめまめちゃんとまめまめパパがお出迎え。
ここから天草の島々がよく見えるのだが、この日は春霞でなにも見えませぬ…
仁田峠組には休憩なしで登れと伝えていたのに、ここでのんびり過ごしていた者もいて先が思いやられる。
10分ほど休憩して、更にピークを目指して登っていく。
この日は山桜が盛りだった。
待避所では、まめまめパパがデジカメで待ち受ける。
坂がきついってこぼしながら登ってきても、この満面の笑みに楽しさが滲んでるよね。
彼女は、8ヶ月前に女の子を産んだばかりの新米ママ。
産休明けの久々の自転車がこの雲仙道路…
いやあ、すごいと思った…男には到底まねできないことだもん。
勾配がきつくなってくると、ねーさんがひとりで逃げる。
この辺りまでくると、嬉しいことに頭上に青空が拡がってきていた。
ピークの手前のこの辺りがけっこう息が上がる勾配なのだが、この日の彼女は軽い足取りで登り切ってしまった。
10:29にピークに達すると、先行していたmatsu氏が待っていてくれた。
腰の具合はまったく改善していなかったが、とにかくここまで登り終えることができたのだから、これならなんとか生きて帰れそうだと思った。
女子たちが到着を待っていたら、小浜温泉方向から韓国人サイクリスト2名が登ってきたのに遭遇、折角だからと記念撮影することに。
ここが仁田峠循環自動車道路の入口で、他の男どもは10%超の勾配もある険しい道を峠を目指して登っている最中だ。
ピークで5分ほど費やしたあとは、雲仙温泉までの下り。
10:41に、硫黄臭が強烈な雲仙温泉の雲仙地獄に到着。
ここで、うさぎさんチームを待つ。
ここは雲仙地獄の向かいの
雲仙お山の情報館入口なのだが、人が誰もこなくて、こうやって待ちぼうけするには最適な場所だった。この画像の手前にはテーブルとベンチも設えられていたけど、この日は暖かく、かつ風が爽やかで、日向にいると実に心地よくて、腰も随分楽になったように感じた。
コ( ´゚д゚)(゚д゚` )ネー
この場所全体が温泉の上にあって、木製の歩道の下は水路になっていて温泉水が流れているのだろうか、木の隙間から湯気が立ち上り、腰掛けていた岩もかなりホットで岩盤浴状態…いやあ、ここはいい場所だったニャ~。
11:23になって、男どもがやっとキタ――(゚∀゚)――!!
当初の予定では、島原港から男の足で仁田峠に登って展望台での休憩してここまで下っても2時間ちょっとだろうと踏んでいたのだが、連中たらどうやら休み休み行ったらしくて、なんと2時間40分もかかりやがって…結局ここで40分ほども費やすことになったわ、プンプン。まあ、いいや、ここでのんびりしたのが気持ちよかったし、ちょうど正午に昼食って段取りになるからさ。
小浜温泉までのダウンヒルへ向かったのは、11:36。
この下りでは、ねーさんが逃げるのをひとりで追う展開…仁田峠での登りに脚を使った方々は下りでは休みに入ったようで、誰もついてこなかった。ふたりで鬼のようにクランクを回して下ったが、この画像のあとの長い直線で彼女をパス、かなりの水を空けて11:50頃には小浜温泉まで下りきることができた。
続いてわっk氏が到着したが、後続はなかなかこない。
小浜までの坂の途中でデジカメの電池を落としてぎゃふん…まあ、予備を持ってきてたからヘーキだったんだが。
やっと揃って、雲仙市役所小浜総合支所から国道57号を挟んだ向かいのに小浜温泉西鉄バスターミナルビルに向かって渡る。
小浜温泉西鉄バスターミナルビルに到着して、その裏手に駐輪。
バスターミナルビル内真裏のレストラン・ニュー小浜へ。
全員が長崎名物のトルコライスを注文。
手前が大盛り、奥が普通盛り。
けっして遠近法で奥が小さく見えるわけじゃないんだからねっ!
トルコライスは、ピラフ(つーか、あきらかに焼飯だろうなあ( ´ー`)y-~~)の上にカツレツが乗っていて、カレーソースがかかっている。実はこのピラフの下にナポリタンスパゲティが隠れているのだ。
まめまめちゃんは、残念なことにテーブルを食べていましたw
1時間を費やした昼食も済んで、13:04に、さあ再出発。
2kmほど進んだ富津入口で国道57号を離れ、長崎県道201号へ左折。
トンネルを抜けると…
緑のトンネルが待っていた。
雲仙鉄道は、
島原鉄道の愛野村駅(現:愛野駅)から雲仙小浜駅(肥前小浜駅)を結んでいた鉄道路線で、1938年に全線が廃止されたあとは、かように長崎県道201号として利用されている。
単線の鉄道から転用された他の道路の例に漏れず、この道も狭隘で、車両の通行が少なく自転車での走行には最適だ。
海岸線に出る。
ここで、まめまめママが遅れたので、心配になってひとり引き返すと、やっぱりチェーン外れで立ち往生していた。すぐに復旧して、前走者を追う。
雲仙鉄道営業当時のホームが今も残る木津ノ浜駅跡で、みんなが待っていてくれた。
眼下には、木津漁港とその周辺の集落が見える。
千々石町を抜けて、千々石海水浴場に出る。
国道57号に一旦行き当たるが、交通量が多く路肩が狭いこの国道の登りを避け、左手前の海岸線の道を選ぶ。この道はわっk氏が以前通った際に利用したもので、彼による愛情あるコース取りに感謝。
国道57号に出て、ここを右折して愛野峠へと折り返す。
わっkルート、スバラシス!
2kmほど坂を登るが、確かにこちらの方が逆方向からのそれよりも道路状況はいいようだ。
何度も「もう止まりそう!」と言いながら、この日の最後の坂をがんばって登る。
14:07に、愛野展望所に到着。
まめまめちゃんとまめまめパパがお出迎え。
ここからは、橘湾が一望できる。
真下に見えるコンクリートの道を、ついさっき左から右に通ってきたんだよ。
ここで、まめまめちゃん一家はライダーチェンジするらしく、TIME RXRS ULTEAMがスタンバっていた。
14:18に、島原港に向かって出発。
帰りのフェリーは16:25の出港で、その30分前までに着くためには、35kmほどの距離を1時間半で走ればいいわけだ。
まめまめパパに、50km/hで牽いてもらう。
まめまめパパは、愛野駅手前で諫早方向に左折していった、40km先の自宅に向けて。
国道251号に入ってから…上の画像のあとに…最後方から遙か彼方の先頭グループを追いかけたのだが…追い風とはいえ単独走がかなりきつくて、追いついた頃にはすっかり脚が終わっていた。
58km地点の
ファミリーマート吾妻店で休憩。ここから左に折れてギロチンロードこと諫早湾干拓堤防道路まで足を伸ばす計画もあったが、帰りのフェリーに間に合わすにはちと厳しいだろうってことでパスすることにした。
そのあとは、うんこ先生に牽いてもらってねーさんが快走を見せる。それまでの鬼漕ぎでこの車列についていくのがやっとで、先頭交代できなかった…ごめん…
15:04に69km地点の
多比良近くのローソンL国見多比良港に着いて、ここで休憩。
牽きっぱなしだったうんこ先生は息が上がってしまっていたが、牽かれていたねーさんは涼しい顔。
あまりの暑さにパピコをちゅうちゅうしていると、クロスバイクも無事に到着した。
多比良港からフェリーで帰るわっk氏とはここでお別れ。
15:14に島原港を目指して最後のインターバルへ。残りは15kmを切っている。
牽くばかりですっかり足が終わってしまったうんこ先生と違って超元気だったのは、ここまでずっと牽いてもらっていたこのひと。もう、ありえないくらいガンガン先に行っちゃうんだもん。
でね、追いついてきたナリーくんに「女の後ろを走っててどうする!男の子だろ!あんな女なんてぶち抜いてこい!」って発破をかけると、彼の眼の色が変わった。かなり前を走っていた彼女を追っかけていって、ついに抜き去っていったんだ。わはは、やるじゃん。
一方、自分はといえば…腰の爆弾がや~な感じになってきて、上の画像の島原新港辺りまできてどうにか彼女に追いつくことができた…あーあ、やっちまったなあ…
雲仙市街に入ると、信号とトラフィックで思うように走れなくてフランケンシュタイン…じゃない、フラストレーション。
15:50に島原港に到着。
クロスバイクも出港まで25分を残して到着。
さて、自転車と思い出を輪行袋煮詰めて帰りましょう…いえ、家に帰るまでが遠足です!
島原港をあとにする。
ナイスキャッチ!
カモメにかっぱえびせんをあげて楽しんだりしてたら…
金峰山が近づいてきた。
いつもあの山から風景として眺めるだけだった雲仙に、この日は登って逆から金峰山を眺めたんだよね…仁田峠まで登った方々は…
熊本港が近づいても、このひとは飽きずにまだカモメに餌をやっていた。
自分はといえば、自転車に乗っている間はギリギリどうにかなっていた腰がもうだめ…痛みに加えて痺れまで出てきて、それを庇ってるうちに太腿が攣ったりして、踏んだり蹴ったりだった。
1時間の船旅を終え、熊本港に帰着した。
うんこ先生らがイルカがいると騒いでいるのを耳にしたねーさん、まさかこんなところにイルカがいるか、あんたバカァと鼻で笑っていたのだが、実際にその姿を目の当たりにするといちばんはしゃいでました。あ、画像にイルカは写っていませんw
しかし、しっかり痛んできた腰のせいで、自転車が入った輪行袋を担いでフェリーからの連絡通路を歩くのが辛いつらい。
這々の体で下船して、自転車を組むのだが、その作業を行うために身を屈めたりするのがまた辛い…
朝はメガネ店長が見送りにきてくれたけど、帰りはさすがに誰もこないよね~とか話してたら、なんと
壱岐のイメージガールの方が前触れもなく現れた。
「まさかいないだろーと思ってきたんだけど、いるんだもん!」って、こっちの方がびっくりだ。
思わぬ展開にその場の誰もの相好が崩れ、自分の腰の痛みもほんの少し和らいだような気がした。
17:30過ぎには着いていたのに、みんな去り難かったのか、熊本港をあとにしたのは18:00だった。
落日を背負って、家路に向かう。
このサイクルイベントのホストをやり遂げた彼女は、自分自身の走りでもこれまで以上のものを発揮して、本当に疲れた様子だった。でも、参加者の誰もが楽しかったと目を輝かすのを見て、実に満足そうだった。
…よかったね、ともちゃん。
MTBだからゆっくり行くよ!って言っていた壱岐のイメージガールだが、しっかりロードについてきてたりしてw
いやー、サイクリングは帰るまでが遠足ですなあ。